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【感想】百円の恋 登場人物が現実感ありすぎて

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2017/01/19 鑑賞

おはなし

自堕落なダメ人間32歳独身女性が主人公。
実家をとうとう出ていき初めての一人暮らしを始める。
近くのコンビニでバイトをする毎日だが、帰り道のボクシングジムが気になっていく。

そんななかボクサーの男と流れで同棲するが浮気して逃げられてしまう。
バイトしてるコンビニもろくな人間が居なく、なんだかどん詰まりの人生。

そこで主人公は憧れていたボクシングを始め、
高齢と反対されながらもどんどん本気になっていく。

 

良い点

この映画のどこを切り取ってもポジティブな要素は1つだけ。
それがボクシング。
主人公にとってボクシング以外は全てクソな状況になってる。

その唯一のポジティブ要素としてのボクシングの際立たせ方が上手な映画でした。

 

それを生んでいるのが登場人物全員。
みんなの頭のおかしさが素晴らしい。

言い方を変えると、みんな人生どん詰まり感がえぐい

コンビニも家族もみんななんかおかしい。
元から頭おかしい人もいるし、状況のせいで精神ぶっ壊れてる人もいる。
主人公はそれと接して自分のどん詰まり感も分かるし、このままでは抜け出せないなとも実感する。

そう感じさせるキャラ造形が大変よかった。
みんなそこらへんに居そうだし。

 

自分の中に浮かんだ感情

普段洋画ばっかり見ていると、
こういう日本という社会を完全に生かした映画を観ると暗くなる。

もしこれが外人で外国の風景でやってたら華やかさが違うじゃん。
たとえばエイドリアンは眼鏡取らなくても美人だしね。東洋人に比べて圧倒的に。

もちろんそれだったらストーリーと合わないし、
だからこそ今作は話と人物も風景も完璧にあっているんだけど。

ここまでよくできた日本の日常生活上にありそうなどん詰まり映画を観ちゃうと、日々こういう社会に生きているんだなと悲しくなる。

言い換えると、洋画に比べて日本に住んでる日本人な分ドキュメンタリー寄りに感じたということなのかな。

 

この映画エンディングも実にありそうな所に着地する。

映画全体を通して「映画の中だけでしょ笑」みたいな出来事はほぼない。
強いて言えばあんな売り文句の豆腐屋なんて日本には無い。でもそれぐらい。

もしかするとあんな自堕落な女が急にあそこまで本気でボクシングをやること自体が「映画の中だけ」なのかもしれない。

そんな「映画の中だけ」の行為をしても、映画の中ですらあんな現実的な着地しかできないってのは悲しいなぁ。と思いました。

本当に悲しい映画

 

まとめ

僕にとって映画は娯楽100%で、日常生活から抜け出して楽しみたいもの。

でもこれは僕の好きな「ドキュメント72時間」「ザ・ノンフィクション」に近いような感じがして、よく出来た映画なんだけどもう一度見たいとは思えない。

悲しすぎる悲惨な現実を映したドキュメンタリーを観た後の気分だから。
創作物なのに。

採点 55点